書評:SEのための「不況に強い」営業力のつけ方
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結論。
本書:SEのための「不況に強い」営業力のつけ方
はSEならずとも、WEB含めITビジネスに関わる人全員が読むべきバイブル。
なぜ今までの自己アピールが空回りし続けていたのか、本書でようやくハッキリした。
本のタイトルにもある強力なワード「不況に強い」。 というのでつい手にとってみたのですが、この本で強調されているのは「営業力」のほう。
こう書いてしまうと怠け者な人は「うへぇ~、飛び込み営業とか、そんなんじゃないの?」と堅い頭で考えてしまいますが、まったく違います。
この本は「どうやったら自分がやらされ感のない仕事ができ、満足な報酬を得てパーソナルブランドを高めていくか」が書いてあるのです。
会社員時代には気付かなかった利他主義
将来的に独立、あるいは起業することも視野に入れている人向けに書きますね。
今、私は自営でプログラマーをやっとりますが、数年前の会社員時代と180度変わってしまった価値観があります。 それは「技術力だけで飯を食っていくことはできない」ということです。
以前の記事にも書きましたが、技術力だけを頼りに独立するのは無謀です。 なぜかというと、顧客の人脈がないから。
自分の売りをしっかり作って、ニーズのあるところにアピールしていかないといけません。 本書でも全く同様のことが掘り下げて書いてあります。
もう一つは利己的なアピールにしないこと。 「自分は~ができます」ではなく「あなたの~はこうすれば解決できます」というアピールをすること。 これも本書では詳しく取り上げてあります。 「自分に当てはめると~...」ということを考えながら読んでいくとより効果的でしょう。
直請けを増やそう
フリーランスの方によく会う機会があるのですが、みなさんやはり不況に苦しんでいるご様子。 「前に勤めていた会社の仕事が来なくなった」「仲の良い会社から下請け先を変えられた」など、自分にも経験があるから痛いほどよく分かります。
こういったコネで仕事を貰っていた方は本書でいう「営業マインド」を身につけないと、これから先、楽しく仕事をやっていくことは難しいでしょう。
これからITスキルを身につけた人材がウヨウヨ登場し、否が応にも激しい競争に晒されることは必死。 コストはどんどん下げられ、下請けはますます厳しい状況になっていくことは自明です。
Win-Winの関係を作る営業マインド
ITビジネスに限りませんが、プロジェクトのチームメンバーになり、作業が分担制になればなるほど、仕事の満足感って低くなっていってるような気がしませんか? 何も感じないか、むしろ不安感のほうが高いというか。
言われたことだけをやっている感じ。 「ずっとこのままで大丈夫なんだろうか...」と不安になる感じ。 そしてさらに不況が追い打ち(泣)。
これは、作っている側に2つの意識があるからです。
1つは「自分が理想的な成長をしていない」という意識。 もう一つは「お客さんが本当に満足しているかどうか分からない」という意識です。 お客さんとは、ユーザー企業であり、その先の顧客です。
やりがいは、自分がやりたいことをやっていて、それが相手にも感謝されることで感じるものですよね。
この2つを同時に実現する方法が、本書のテーマでもある「営業」の意識を持って仕事をすることなのです。 相手が抱えている問題は何か? 自分には何が求められているのか? 営業マインドを持って考えれば、仕事への意識が180度変わります。
それが自分のブランドを確立していくことであり、自分を安売りせずに生きていく方法であると本書では説いています。 全く同感です。 禿同です。
技術者として「具体的にどうするか」も書いてある
著者の森川滋之さんはバリバリのSEさんだったこともあって、とにかく成功や失敗の経験が豊富。 ちょっとかいつまんで紹介します。
- 提案書の「はじめに」を大切にする
- 分かる質問でも即答せず持ち帰る
- プレゼンテーションでは製品の説明をしないように
- 仕事の幅を絞ることで逆に広がる
こういった、一見「?」と思うようなこともちゃんと理由があって、経験に裏打ちされているのでストンと腑に落ちます。 というか、自分が独立してことごとく失敗してきたことが見事に言い当てられていて驚きます。
以前の記事でレビューした本「快適 Webクリエイター生活」はまさに独立するWebクリエイターのための接客バイブルでしたが、本書はさらに仕事の内容にまで踏み込んだ、具体的なものとなっています。 この2冊を読めば心構えとしては十分じゃないかと思います。
終わりに
本書は一応、社内SEを中心に向けて書かれた本ではあるのですが、SEではない方でも読んで欲しい本ですね。
そして本書の一番のターゲットは、あえて会社員ではなく自営業(フリーランス)で下請けをやりながら将来に不安を抱えている人たちである、と断言しておきたいと思います。
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