37signals「小さなチーム、大きな仕事」レビュー
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「Getting Real」に感銘してファンになってしまったクリエイター集団「37signals」の新刊「小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則 (ハヤカワ新書juice)
」が日本語で出ていたのでさっそく購入。
よりターゲット層を広げた書籍として登場
37signalsという会社はWebビジネスを行っている者にとってカリスマ的な会社で、デザインセンスがすばらしく、シンプルな製品を次々と生み出しては商業的にも成功するという、いわゆるWeb業界のApple的な存在です(個人的に)。
同社の主力商品「Basecamp(ベースキャンプ)」は、プロジェクト管理という複雑な作業をシンプルなツールで行うことを可能にし、年間数百万ドルの利益を上げ続けています。
前著「Getting Real」ではWeb開発を主体にして、どう小さくシンプルに成功させるかが主眼でしたが、今回はWebに限らない仕事とそこで働く人がどうあるべきかを説いたテイストの本に仕上がっています。
そういった意味でWebビジネスを主体にしているグループ以外にも読みやすい本となっており、印象としては、次のようなターゲット層が思い浮かびました。
- 「どうやって起業しようか」と考えている学生、社会人の集まり
- 「ライバル会社に負けたくない!」と思っている会社の社長、管理職の方
- 「そろそろ独立しようかな」と考えているサラリーマン
- 当然、Web業界にいらっしゃる方々
これらの人たちに対して、どうやってシンプルに成功させていくかを分かりやすい言い切りの形で教えてくれます。
印象に残った箇所
印象に残った部分をいくつか。
スタートアップ企業の評判は幻想
スタートアップは、避けられないこと(すなわち彼らのビジネスが成長して利益を上げ、 本物の持続可能なビジネスにならなければならないこと)をできるだけ後回しにしよう とする人々によって経営されている。
つまり、スタートアップ企業は「ビジネスとして最初から利益を上げる」ことを軽視しているのがまずいということです。 これは激しく同意したい点ですね。
アイデアデッサンは太いマジックで
ぼくたちが何かをデザインするとき、普通のボールペンを使わずに「シャーピー」 という大きな太線のマーカーを使ってアイディアを描く。 なぜか? 普通のペンでは、あまりに細すぎて、はっきりと映りすぎるのだ。
芯となるサービスを見極めるには、細かい部分に気を取られてはいけません。
そういえば、ジブリの宮崎駿さんも「『もののけ姫』はこうして生まれた。
」の中でスタッフとストーリーの芯を考える際に矢印つきの太い線で、物語の大きな流れを描いていました。
余談ですが、このDVDは私が大阪から東京へ来る時に意表を突いて友人からプレゼントされたものですが、モノづくりをする仕事に就いている人にとって超オススメの一本なのです。
ToDoの優先順位に番号をつけるな
「これは優先順位が高くて、これは優先順位が低い」と言うのは避ける。 同様に「これは三、これは二、これは一、これは三」と言ってはいけない。 そのようにすると必ずといっていいほど、優先順位が高いタスクが山ほど生まれるはめになる。 これは優先順位づけではない。
たしかに、全部が上にいってしまう傾向がありますね。 解決策は「視覚的に優先順位をつけること」だそうです。 見た目で順番に並んでいればOKであるとのこと。
そういえば、いまGTDによるToDo管理でお世話になっているiPhoneアプリの「domo todo+
」では番号なんてついてませんね。 さらに柔軟に入れ替えができるようになっています。
まとめ
この本はつい先日読み直した「快適・WEBクリエイター生活 フリーで年収1,000万円稼ぐ方法」にも共通する部分が多く出てきますね。 デジャヴュな箇所が多いです。 37signalsでも同じようなことを考えているのかと思うと、グローバルに通じる考え方と言えます。
私も自分で顧客サービスを運営してきて、小さな企業とはどうあるべきかを改めて見直させてくれたと感じます。
これから起業しようとしている人や仲間、あるいはすでに起業しているけど、うまくいっていない社長さんや管理職の方々にとって、新たな視点を与えてくれる本と言えるでしょう。
※新たにイラスト付きの「完全版」が出版されました。
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